
遊園地や水族館、アウトドアスポーツやものづくり体験などの 600 種類以上の「遊び」を取り揃えた「アソビュー!」。LINE ギフトにおいても体験型eギフトとして人気を博し、ファミリーやカップルの休日を彩っています。アソビュー株式会社・アソビュー!ギフト事業部の山本藻絵さんに、取り組みの全容をお聞きしました。
都市部のファミリー層から絶大な支持を受ける「アソビュー!」
御社がLINEギフトに出店されたのは2022年のことでした。まずはきっかけから教えてください。
LINEギフトではデジタルギフトを取り扱えるというメリットがあったことで、自社サイトと近い売り方ができるのではないかというイメージもあり、相性の良さを感じていました。
2022年といえば、コロナ禍による行動制限の緩和が始まり、社会活動が正常に戻り始めた年でもあります。体験ギフトという商材にとっては追い風も?
山本さん:そうかもしれません。コロナ禍で行動が制限されていた時は、自宅で遊べるようなギフトを中心に展開していましたが、この頃から規制が緩和され、人々が外へ遊びに出掛けられるようになりました。我々としても、“体験を人に届ける”ことに注力すべきタイミングだったと思います。

アソビュー株式会社 ギフト事業部 事業責任者 山本藻絵さん
LINEギフト出店以前に御社が抱えていた課題は何でしょう?
山本さん:自社サイトでは、「デジタルカタログギフト」と「配送で送るカタログギフト」を販売しています。配送のカタログギフトを受け取ったお客様も最終的にはオンラインで体験を選んでいただきます。そのため、物理的なモノとしてカタログを販売するより、最初から最後までデジタルで完結できるデジタルギフトの販売を強化したいと考えていました。しかし当時、ギフトをデジタルで贈るという習慣がまだ一般的ではなかったため、デジタル販売の強化が課題となっていました。
なるほど。その点、LINEギフトはうってつけだったわけですね。
山本さん:そうですね。また、「アソビュー!」は日頃からアクティブにお出掛けされる方には一定の認知が取れているものの、非アクティブな層、たとえば事前にリサーチしてから出掛ける習慣がない人々には、まだほとんどリーチできていないのが実情でした。そういった層にも、ギフトとして受け取っていただくという行為によりリーチできることから、社内でもLINEギフトに対する期待は大きかったです。
もともとの「アソビュー!」のユーザーは、どのような層が中心だったのでしょうか。
山本さん:都市部のファミリー層ですね。これはかなり明確な傾向で、とりわけ人気が高いのがテーマパークや水族館、あるいはキッズパークなどです。ファミリー層はお出掛けの頻度が高いですしね。



LINEギフトでも、家族で楽しめる「キッズパーク」や「水族館」の体験ギフトを販売している。
そこにLINEギフトのメインのユーザー層である若年層を取り込むことができた実感はありますか?
山本さん:それはありますね。主にはカップルでの利用、そして母の日のギフト利用が増えています。レビューをチェックしていると、おそらくは20代の方がお母さんに贈っている様子がうかがえ、アソビュー!のメインユーザーであるファミリー層よりも、若い世代が獲得できていることを感じます。
母の日に大きな反響。今後は閑散期の対策に着手
母の日に突出して利用が増えるのは、なぜでしょう?
山本さん:一番の理由としては、LINEギフト側の施策でショップ限定20%オフのクーポンを出させていただいたことです。また、母の日に合わせて癒しの体験カタログを新発売しました。たとえば温泉やエステ、スパなどが選べるギフトですね。また、ちょっとお洒落なディナーやランチなどのグルメ系体験ギフトや、自宅で楽しめるお取り寄せのラインナップも母の日には好評いただきました。



日帰り温泉ギフトや、お家で楽しめるスイーツお取り寄せギフトなど、「癒し」を届けるギフトが母の日でヒットした。
では、母の日以外の繁忙期となると、どのようなタイミングが挙げられますか。
山本さん:極端に言ってしまえば、人にプレゼントを贈るイベント事はすべて、売上げが跳ね上がるポイントではあります。めぼしいところでは、年末年始の帰省シーズンやバレンタインデー、ホワイトデー、そして春の入学祝いなどですね。逆に、「アソビュー!」の繁忙期は夏ですが、「アソビュー!ギフト」(体験型eギフト)のほうは夏が一番の閑散期なのです。これは単に、イベント事があまりない時期であるためで、何らかこちら側からの仕掛けが必要だと考えています。
自社サイトとLINEギフトで、購買の傾向に違いはありますか。
山本さん:一番は売れ筋の商品単価の違いで、自社サイトのほうでは1万円超、LINEギフトでは6,000円前後といったところです。「アソビュー!ギフト」にアクセスされる方はもともと遊びに対するモチベーションがすごく高いのに対し、LINEギフトのほうはもう少しライトな層に見つけていただいている印象を受けます。
LINEギフトに出品する商品は、どのような基準でセレクトされているのでしょうか。
山本さん:昨年の夏くらいまでは、「アソビュー!ギフト」で扱っているものはそのまますべて出品していたのですが、少しずつLINEギフトならではの傾向がつかめてきたことで、高額な商品をはずしたり、少し価格を押さえた商品を開発したりと工夫しています。最近で言えばペアチケットだけでなく、ソロでも行ける温泉やサウナのギフトを売り出してみたところ、思いのほかご好評いただいています。
LINEギフト出店からおよそ3年、ここまでに得られた気づきがあれば教えてください。
山本さん:まず私自身の体感として、LINEギフトそのものが急速に浸透しているのを感じています。私が「アソビュー!ギフト」の責任者をやっていることを知っている友人でも、LINEギフトでプレゼントを贈ってくれたりしますから(笑)。つまり、ギフトをデジタルで贈るという行為自体が、しっかり根付いてきている証しだと思います。
それでは最後に、LINEギフトで今後やってみたいことがあれば聞かせてください。
山本さん:もう少しカジュアルにプレゼントを贈るシーンにアプローチしたいですね。たとえば母の日というのは年に一度しかありませんが、もう少し日常に寄り添って、誰かに対する「お疲れ様でした」とか「ありがとう」といった気持ちでギフトを贈るところに、こうした体験型eギフトが使われるようになったら楽しいですね。
(原稿:友清哲)2025年6月26日